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AI・信頼性・評価

ハーネス設定で修復率はどこまで変わる?AGENTS.mdの効果も検証

2026/9/6 (更新: 2026/10/10)

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  • コンパクション
  • 四ビット量子化
  • プロンプトトークン
  • 推論費用
  • 実行時間
  • 査読前
  • リポジトリ
  • ベンチマーク
目次
背景・問い・要点
背景

コーディングエージェントを動かすとき、働いているのはモデルだけではない。モデルの外側には、何を見せるか、どのツールを呼び出させるか、記録が長くなったら何を捨てるかを決めるソフトウェアが挟まっている。この外側の一式をハーネス(モデルを包んで実際の作業に当たらせる足場)と呼ぶ。同じモデルでもハーネスの組み方は何通りもあるのに、成績の報告で前へ出るのはモデルの名前のほうで、報告する側はハーネスを実装の細部として扱ってきた。

細部として扱うと、成績の数字がどれだけハーネスの設計に依存しているかが見えなくなる。ハーネスをいじって成績が動いたとしても、それがどんな条件でも起こるのか、特定の条件でしか起こらないのかも分からないままになる。

問い

ハーネスのどの設定が、どの条件のもとで、コーディングエージェントの成績を動かすのか。

要点

古いツール出力を自動で詰める規則を含む、三つの規則を束ねた設定パッケージを入れると、コンテキストがもっとも苦しい条件で修復率が28%から49%へ動いた。各規則の効果は切り分けられていない。 単著の査読前プレプリントが、モデルと課題を固定し、ハーネスの構成だけを二通りに分けて比べた結果である1。コンテキストウィンドウが狭いほど成績が良いのではなく、パッケージによる改善の幅が、コンテキストが苦しい条件ほど大きかった。コンテキストウィンドウが広めでも課題の要求が重い条件ではやはり動き、どちらにも余裕がある条件では、三つのベンチマークのうち二つで精度の差がほぼ出ず、残る一つは検定の単位によって判定が割れた1。別の設定である、リポジトリに置くコンテキストファイルは、著者の異なる二本の検証で精度をほとんど動かさなかった23。∴「ハーネスは効くか」への答えは一つではなく、どの設定が・どの条件で効くかを分けて読む必要がある。

モデル・例示

読み終える前にコンテキストウィンドウが埋まると、修正は始まらない

※ この節の数値は説明のための仮定で、測定値ではありません。

手元にバグが一つあり、コーディングエージェントにそれを直させるとする。最初の修正を書く前に、エージェントは関係するファイルの中身・検索結果・テストの出力を読む。ここでは、そうしたツール出力が1件3,000トークンで10件、合わせて30,000トークン要るとする。

モデルが一度に見られる量(コンテキストウィンドウ)を20,000トークンとする。ツール出力をそのまま残すハーネスでは、7件目を読んだあたりでコンテキストウィンドウが埋まり、エージェントは修正を1行も書かないまま止まる。この課題で直るテストは0本である。

同じコンテキストウィンドウで、古いツール出力を詰めるハーネスを使う。直近の3件はそのまま残し、それより古い7件を1件300トークンに詰めると、コンテキストウィンドウに入るのは9,000+2,100=11,100トークンで、20,000に収まる。エージェントは10件を読み終えて修正に入れる。

コンテキストウィンドウを100,000トークンにすると、どちらのハーネスでも30,000トークンを読み終えられるので、詰める規則があってもなくても修正に入れる。

三通りのコンテキストウィンドウと規則の組を並べると、詰める規則がいつ差を生むかが見えてくる。

  1. 詰める規則が効くのは、修正の前に読む量がコンテキストウィンドウを超える課題である。
  2. コンテキストウィンドウが読む量を上回っていれば、詰めても詰めなくても修正に入れるので、差は出にくい。
  3. 効き目を分けるのはコンテキストウィンドウの絶対値ではなく、読む量に対するコンテキストウィンドウの大きさである。

実験:何を比べたか

まず事実だけを並べる。

走行は各群1本ずつで、原典は実行ごとのばらつきを測っていない。原典が検証したのは四ビット量子化した公開重みなので、高精度の重みやホスト型のフロンティアモデルで同じ差が出るかも確かめていない1。

結果:コンテキストが苦しい条件ほど、大きく動いた

まとめるとこうなる。効き幅は一様ではなく、コンテキストウィンドウが狭くて情報が溢れる条件ほど大きい。 余裕のあるコンテキストウィンドウのVerifiedでは精度の差はほぼ出ず、動いたのは投入量のほうだった。処置側は1ターンあたりのプロンプトトークンが7.2%少ない(1課題あたりでは差が検出されていない)1。一方で、コンテキストウィンドウが49,152トークンあっても課題側の要求が重いProの圧力条件では大きく動いている。効き目を分けているのはコンテキストウィンドウの絶対値そのものではなく、課題が要るコンテキスト量に対してコンテキストウィンドウが足りているかどうかだと読むと、Verified と Pro の結果はつながる。

この条件は、原典が機序として測った「読み終える前にコンテキストウィンドウが埋まる」境界に当たる1。この境界は狭いコンテキストウィンドウの Verified で、処置を入れるとコンテキストウィンドウの0.71倍から1.81倍へ伸びている(課題が要るコンテキスト量をコンテキストウィンドウで割った比で、走行の半数が最初の修正の前に止まる点)1。ただしコンテキストウィンドウに余裕がある FeatureBench では、原典のコンテキストウィンドウ到達率が1%未満なのに、平均 fail-to-pass 率が 23.9% から 30.7% へ動いている1。この機序だけでは説明がつかない。

ただし28%→49%の中身は、テストを多く直したことより、採点できる記録を最後まで出せたことに近い。狭いコンテキストウィンドウの統制側では、課題の62%でfail-to-pass率の分母が得られず、採点規約によりそれらの課題にゼロが与えられている1。処置側はこの比較でプロンプトトークンを2.1倍、実行時間を3.5倍使っており、効率の比較ではない1。コンテキストウィンドウごとの比較にも条件が付く。原典自身が、実施時期が違い処置の版も一部違うため、コンテキストウィンドウの大きさと実施時期は切り分けられないと断っている1。

別の設定:コンテキストファイルは精度を動かさなかった

ハーネスの設定はコンテキストの詰め方に限らない。AGENTS.md や CLAUDE.md のような手引きファイル(コンテキストファイル)をリポジトリ直下へ置くやり方も、エージェントの開発元が強く勧めてきた設定である2。

コンテキストを詰める規則を含む設定パッケージとコンテキストファイルは、同じ「ハーネス」の下にあるが、手を当てている場所が違う。片方はある条件で効き、片方は精度を動かさなかった。これは矛盾ではなく、「ハーネスは効くか」という問いのほうが粗すぎるということである。 ただし二つの結果は別のモデル群で測られている。パッケージの効果は四ビット量子化でローカル配信した公開重みのモデルで得られ1、コンテキストファイルの結果は主に Claude や GPT のホスト型モデルで得られている(一本目はローカル配信の Qwen3-30B-Coder も含む)23。同じモデルの上で二つの設定を比べた報告は、ここで引いた四本の中に無い。

出典5件
  1. Lewis「Same Model, Different Harness: Different Coding-Agent Results」arXiv, 2026(査読前・単著). https://arxiv.org/abs/2608.26218 — モデルと課題を固定し、ハーネスの構成だけを変えて三つのベンチマークで比べた。課題別の結果: https://github.com/sydches/yuj ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8 ↩9 ↩10 ↩11 ↩12 ↩13 ↩14 ↩15 ↩16 ↩17 ↩18 ↩19 ↩20

  2. Gloaguen ほか「Evaluating AGENTS.md: Are Repository-Level Context Files Helpful for Coding Agents?」ICLR 2026 併設ワークショップ. https://arxiv.org/abs/2602.11988 — コンテキストファイルは成功率を概して上げず、推論費用を増やした。採択: https://openreview.net/forum?id=pLi3A8bscP ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6 ↩7 ↩8

  3. Khatri「Do Context Files Help Coding Agents? A Two-Agent Ablation Study on Real Repositories」arXiv, 2026(査読前). https://arxiv.org/abs/2607.27250 — 3リポジトリ・2エージェントでコンテキストの届け方を変え、正答性は動かなかった。 ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6

  4. Anthropic「Managing context on the Claude Developer Platform」2025. https://www.anthropic.com/news/context-management — コンテキストウィンドウの上限に近づくと古いツール呼び出しと結果を消す context editing を、公開ベータとして発表した。 ↩

  5. Lulla ほか「On the Impact of AGENTS.md Files on the Efficiency of AI Coding Agents」JAWs 2026(ICSE 併設ワークショップの短報). https://arxiv.org/abs/2601.20404 — Codex 1種で効率を測った。正確さは範囲外。採択: https://conf.researchr.org/home/icse-2026/jaws-2026 ↩ ↩2

この記事はAIを使用して執筆されました。内容には誤りが含まれる可能性があります。事実や数字の出典は脚注から確かめられます。